TECHNICAL INFORMATION

調査部門


インフラ整備・維持における地盤調査

土木構造物は、必ず地盤の上に構築されます。対象となる地盤は、構成される地盤固有の特性があるため、地盤調査は、脆弱な国土・県土のインフラが持続的に発展するために必要不可欠なプロセスです。弊社では、より合理的な土木構造物の構築・維持のために必要な地盤調査を顧客に提案するとともに、これらの地盤情報が広く活用されるようにしなければならないと考えています。  宮崎県内には、付加体堆積物・堆積軟岩・火山軟岩等の特殊地山、シラス・ローム等の特殊土が広域的に分布し、これまでにも様々な地盤トラブルが発生しています。これらの地盤トラブルを見極める“かかりつけの医者(ジオドクター)=町の診療所”として、今後も様々な診断とトラブル解決への処方箋を顧客にご提案していきます。

トンネル計画に伴う一般国道における地質調査業務

業務の概要
本業務は、一般国道の道路改良(トンネル)計画に伴い、予定地内でボーリング調査・標準貫入試験及び室内岩石試験等を実施し、トンネル設計・施工に必要な基礎データの提供を行うことを主な目的として実施しました。
技術的な特徴
より合理的な地質調査計画について、地表地質調査結果を踏まえて顧客に提案しました。現地調査・ボーリングコア観察・岩石試験結果等からの不連続面の評価と併せて、トンネル坑口部及びトンネル主部の岩盤評価について考察しました。
 

防災分野における地盤調査

21世紀初頭の現在、地球環境の構成要素として「地盤」の重要性が強く認識されるようになってきており、近年の地球温暖化に伴う災害ポテンシャルの増加(降雨・台風強度の増大、海水面の上昇等)や国内外で多発している大規模地震に伴う災害リスク対策は重要なテーマの1つとなっています。特に、宮崎県は、素因である地形・地質条件の脆弱さ、誘因である豪雨・地震等の地理的条件から、災害発生ポテンシャルの高い地域であると評価されます。

 弊社は、これら災害リスク軽減対策の一環として、河川防砂や斜面防災対策における地盤リスク特定とその対応方針の業務を行っており、ここでは、2005年台風14号の豪雨により発生した河川防災・斜面防災調査における弊社の取り組みを紹介します。 

脆弱岩盤が出現する地区における斜面防災業務の基礎資料提供を目的とした地すべり地質調査業務

業務の概要
宮崎県内では、“付加体堆積物”で総称される不均質で異方性の強い基盤岩が九州山地を中心に広く分布しています。これらの脆弱岩盤は、重力作用により斜面深部の岩体が長期に及んでゆっくり滑動するクリープ現象が顕著であり、豪雨時を中心に大規模な地すべり性崩壊が発生します。
2005年台風14号通過時にも、県内各地で大規模土砂災害が発生したことは記憶に新しく、現在でもその対策が継続されている斜面があります。
 本業務対象地である一ツ瀬川水系大藪川流域内においても、2005年台風14号に伴い大規模な土砂移動が発生し、各種砂防事業が継続実施されています。このうち、本業務では地すべりブロックの斜面変動機構解析及び今後の地すべり対策工に必要な基礎資料提供を目的として、ブロック上部で実施した地質調査結果についてとりまとめたものです。 
技術的な特徴
 基盤地質である四万十累帯神門ユニットは、せん断面が発達した泥質岩を主体にし、泥質岩中には珪質片状砂岩・緑色岩(玄武岩及び火山砕屑岩)等をブロック状~礫状~レンズ状に含んでいます。
地質構造としては、緑色岩分布、上位の泥質岩に礫状に分布する緑色岩分布から、緩い受け盤構造が推察されますが、個々の堆積構造を観察すると、15°以下の緩い構造ばかりでなく50°を超える急傾斜の構造も認められことから、実際の分布と構造は複雑で、地質断面図に表現できない褶曲・断層等の潜在が想定されます。最深部に確認されたすべり面を含む“新鮮破砕帯”も基本的な構造は受け盤となると判断されました。
 ボーリング調査により地質構造を確認したあと、本業務では孔内傾斜計観測が可能なように、ガイドパイプの挿入を行い今後の地すべり機構解析の判断ができるハード整備を実施しました。地すべりブロックを含む斜面全体の、今後の変動機構解析が期待されます。
 


建設工事における水埋地質構造解析及び水文調査

近年、建設工事に伴って発生する環境問題は、都市部はもちろんこと地方においても、建設工事の円滑な実施にとっての障害となっています。建設事業における公害の種類には、「典型7公害(騒音・振動、悪臭、大気汚染、水質汚濁、土壌汚染、地盤沈下)」のほか、粉塵・水枯れ、交通阻害など、様々な種類があげられます。これらに対応した各種の環境保全・建設公害防止対策が社会的な課題となっており、技術的な対応策を確立させ、建設工事を実施する地域住民の生活環境の保全と円滑な工事施工を図る必要があります。弊社も、これらの環境影響調査に取り組んでいきます。
 ここでは、水路トンネル・高速道路建設工事における弊社の水理地質構造解析・水文調査の取り組みを紹介します。 

トンネル計画に伴う一般国道における地質調査業務

業務の概要
本業務は、西諸農業水利事業浜ノ瀬幹線水路建設工事(事業)と周辺揚水施設(施設)の機能低下の関係について、関連資料収集及び各種調査(現地調査・揚水試験・電気探査・イオン水質分析等)を実施して、(1)トンネル掘削前・後の対象水源の井戸能力評価を行うとともに、(2)時系列による地下水利用形態の変化、(3)因果関係の考察を行い、今後の機能回復(復旧)に必要な基礎データの提供を行うことを主な目的としました。 
技術的な特徴
本業務の課題としては、『機能低下が発生した水源と、トンネル通過部の水理地質的連続性の解明とトンネル施工事業に伴う影響の有無と、補償算定の基礎資料となる客観的及び定量的な事前~事後の井戸能力評価』にありました。弊社では、既往関連資料収集と各種調査(現地踏査・揚水試験・比抵抗二次元探査・イオン水質分析等)結果を総合的に判断し、事業(トンネル)と施設水源(ボーリング井戸)との間の水理地質構造的な連続性の有無について考察し、今後の機能回復(補償量の算定)に資する提案・とりまとめを行いました。